【図解】役員社宅・出張手当(日当)が節税になる理由。具体的に何がどうお得なのか?

法人化・法人成り

法人化・法人成りすると、
役員社宅・出張手当が節税になる、
という話がよくされます。

しかし、実際のところ、
何がどうお得になっているのでしょうか。


※出張がてら、東北ろっけんのお祭りに行ってみたい…

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会社を設立すると、役員社宅・出張手当が節税になる

会社を設立して、
役員社宅・出張手当を導入すると、節税になる、
というのはよくいわれる話です。

しかし、本当にお得なのかどうか。

役員社宅は、
別に家賃が下がるわけではなく、
会社としては家賃を払わないといけません。

また、個人としても、
給料から家賃の一部を天引きする必要もあります。

出張手当だって、
会社から社長個人にお金を回しているだけで、
外部からもらえるお金があるわけではありません。

1回当たりの金額も、数千円程度と、
決して大きくはありません。

お得になる理屈と効果を正しく理解せず、
なんとなくで導入したり、
導入をためらっていたりするひとり社長さんも、
いらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、実際のところ、
何がどうなって、どうお得なのか、
図解をしてみます。

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役員社宅・出張手当がお得な2つのポイント

役員社宅・出張手当がお得になるのは、

①会社→個人に手残りを移すことができる
(個人の方がお金の自由度が高い)
②会社の経費になる分、手残りが増える

という、2つのポイントに集約されます。

それぞれ見ていきましょう。

役員社宅

役員社宅を導入する前と後で、
会社と社長個人の収支がどう変わるのかを、
図解してみました。

ここでは、
収入から諸々の経費、そして税金を差し引いた残りを、
「手残り」として考えます。

そして

「手残り」が多ければお得

ということになります。

上図をみていただくと、
役員社宅の導入前後で、
会社の手残りは、減っています。

一方、個人としての手残りは、
増えていることが分かります。

そして、
会社の手残り+個人の手残りの合計、
でみると、

50→52.25(+2.25)

に増えていることも確認できます。

この2.25の増加は、
利益が40→31に下がることで、
税金10→7.75へと減ったことから、
生まれています。

(10-1)×税率25%=2.25

※法人税の税率を25%としています。

役員社宅を導入すると、
家賃の支払いが個人→会社になります。

支払う金額自体は、10のまま変わりません。

ただし、一定金額(10〜50%程度)を、
社長の給料から天引きする必要があります。

ここでは、それを1としてやり取りしています。

すなわち、会社としては、
10-1=9だけ経費が増えています。

一方、個人としては、
家賃の負担が10→1へと減っています。

これにより、
会社の手残りが9減る一方で、
個人の手残りが9増える効果があります。

会社のお金というのは、
自由に使えるわけではないので、
それが個人に移せる、というだけで、
大きなメリットです。

加えて、会社としては、
経費に落とせますので、
会社の税金を下げることができます。

それが全体の手残りの増加として反映されます。
(この例でいえば、+2.25)

このように、

①会社→個人に手残りを移すことができる
(個人の方がお金の自由度が高い)
②会社の経費になる分、手残りが増える

というのが、
役員社宅のお得ポイントになります。

出張手当

出張手当も、若干パターンは変わりますが、
本質的には同じことです。

会社としては、
出張手当の分、
10だけ、手残りが減りますが、
個人としては、
同じ10が、手残り増となります。

全体の手残りで比較すると、
前後で、
60→62.5(+2.5)と増加しています。

この+2.5の増加は、
出張手当10が会社の経費になったことで、
会社の税金が減ったことが原因です。
(10×税率25%=2.5%)

こちらについても、

①会社→個人に手残りを移すことができる
(個人の方がお金の自由度が高い)
②会社の経費になる分、手残りが増える

という2点でお得になっていることが見て取れます。

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役員社宅・出張手当はやるべきなのか

このように、
役員社宅・出張手当は、
やっぱりお得であることはたしかです。

では、実際に、これらの制度を導入すべきか。

どちらも、導入できる状況にあるなら、
積極的に導入していきたいところです。

導入することによって生じるデメリットは、ほぼありませんので。

ですが、どちらかというと、
導入できるかどうか、というハードルのほうが問題です。

役員社宅については、
自宅が社長個人の所有だと、導入ができません。

また、設立間もない場合、
会社の信用力が足りず、
貸してもらえない可能性もあります。

出張手当についていうと、
そもそも出張がなければ、
手当を出すことができません。

この点、
どういう場合が「出張」に当たるかどうかについて、
決まりはありませんが、

・宿泊を伴うもの
・片道100km以上かつ、拘束時間6時間以上

のどちらかを満たすもの、
という辺りが常識的なラインかと。

なので、近隣地域の移動だけで、
毎日のように出張手当を出せるかというと、
それは厳しいわけです。

それに、出張手当は、
1日あたり、3,000~5,000円程度しか出せません。

もし毎月1回あるとしても、
年間で6万円くらいしか出ないわけです。

そう考えると、
頻繁に出張する人でなければ、
そこまでメリットはなく、
無理してやるほどのこともないように
個人的には思います。


【昨日の愛妻活動】

昨夜のおかずは、さんまの塩焼き。

当方、初トライのため、
塩加減だったり、焼き方だったり、
どれもイマイチで、申し訳ないかぎり。

それでも美味しい美味しいと食べてくれて、
ありがとう。

【一日一新】

南部一郎
さんまの塩焼き(自分で焼くやつ)

【昨日のYouTube】

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