私は人生上、2回ほど、「都落ち」の経験があります。
①東京の大学に進学→未来が描けなくなり、地元に戻って就職
②東京の会社に転職→住むところではないと、地元に戻って独立
結局のところ、良い悪いの問題ではないと思います。
東京で暮らしていけなくなるのは、適性に過ぎない
都落ちする、という言葉は、
「東京で暮らすことができなくなって、泣く泣く地元に帰る」
という意味で、
東京が上で、地元が下、というのが前提になっていますよね。
ですが、
どっちが上とかどっちが下ということはなく、
単に、東京で暮らしていく適性がない、というだけだと思います。
たとえば私は、
物心ついたときから、
父が独立して一人で仕事をやっていて、
晩ご飯に父がいない、
ということはほとんどありませんでした。
父は、仕事も大事でしたが、
それ以上に、家族との生活を大事にする人でした。
もちろん、転勤なんてありません。
父の仕事の影響で、自分が振り回されることが一切なかったのは、
本当にありがたいことだな、と思いますし、
感謝しています。
ですが、
サラリーマンというものはどういう生き方をするものか、
就活をしたときでさえ、
ほとんどピンと来ていませんでした。
そういった考え方で生きてきた中で、
急に東京でサラリーマンっぽい生活をしてみたところで、
やはり自分の脳みそがついていけませんでした。
常に仕事中心の生活をしていて、
平日は朝から晩までずっと働き詰めで、
下手すれば土日も仕事が浸食する。
なかでも衝撃だったのは、
子どもが生まれたばかりなのに、
あるいは、子どもがまだ小さいのに、
まったく家にも帰らず、
ひたすら仕事に自分を追い込んでいる人が、
たくさんいたことです。
ちょっと理解ができなかったし、
自分自身がそういった生活を続けるような想像はできませんでした。
(修行という意味で、まずは3年間は頑張ろうということでやってはいましたが)
私が内向的であったり、
HSPであることも関係しているかもしれません。
東京はノイズが多く、ストレスが非常にかかると感じます。
どこ行っても人混みで息苦しく、
何をするにでも、やたらとお金がかかるというのもイヤですね。
移動するなら電車代、
ちょっと休むなら喫茶店代、
ランチだってやたら高かったり。
地元だったら、
自転車で大体のところは行けるし、
公園で休憩できるし、
毎日のように弁当を自分でつくって食べていました。
自分の「当たり前」が東京では通用せず、
そこになじむことができなかったために「都落ち」したわけです。
しかし順応できたからエラいのか?というと、
そういうことではないでしょう。
価値観の違い、生き方の違いという、
それだけだと思います 。
言うほど他人は気にしていない
「都落ちした」と周りから思われているんじゃないか?
他人の目線は、たしかに気になるものです。
私も当初は、けっこう気にしていました。
実際、そう思われてるかもしれません。
もしかしたら、ちょっとした会話の中で、
自分の話題が出たときに、
そういったいわれ方がされているかもしれません。
ですが、自分が思うほど、他人は気にはしていないでしょう。
寝たら忘れるそんなレベルです。
自意識過剰になる気持ちは分かりますが、
実際に地元に帰ってきて一ヶ月もしたら、
そんなこと、気にもしなくなります。
そして地元に帰れば、また新たな人間関係が構築されます。
そこでは「都落ち」だなんて、
話題には上がらないし、そんな発想すらも出てこないでしょう。
だってみんな、
都落ちした人か、都に行ったことすらない人たちの集まりなので。
万が一、これは可能性として実際あるのかよく分かりませんが、
一昔前の本で書いてあったデメリットとして、
「田舎で客商売をやっていると、レッテルを貼られることがある」
というのがあるらしいです、
・あいつは都落ちした
・あいつは一度は地元を捨てた
みたいなレッテルを貼られて、
悪い評判を立てられる、というわけです。
いまどきそんなこと、あるんでしょうか?
よく分かりませんが、
あるとすれば確かに、
ビジネス的に良くない影響は出るかもしれません。
ですが、今はネットがあります。
ネットを使って、
自分の実力を示していくことで打開して余地はあるように思います。
独立するって案外すごいこと
他人の目線、という意味でいうのであれば、
都落ちはしょぼいことだとしても、
独立するということは、
案外すごいことと思われている可能性はあります。
自分でリスクを取って一人で仕事をする、
という決断は誰にでもできることならないですし、
独り立ちして仕事を取れるだけのスキルを得た、
というのも一朝一夕でできることではありません。
とはいえ、
自分自身で誇っているほどは、
すごいとは思われていない、
というのも可能性もあります。
自分のお店を開いたり、
自分で会社をつくったり、
独立開業したり、
というのは、地元の同級生を見渡せば、
一人二人ではないはずですので。
しかしこの、
「めちゃくちゃすごいというわけではないけれども、案外すごい」
というのが、なんかいいじゃないですか。
そのくらい、他人の目線というのはどうでもいいもので、
自分のなかで消化できれば、
どう捉えてもいいんじゃないのかな、と思います。
それでもどうしても、
地元に帰るのが実力がないことを認めるようで、
くやしい、プライドが許さない、後悔してしまう、
というのであれば、
地元で立て直してから、
また東京に行けばいいのではないでしょうか。
ただ、私の経験上、
一過性のものではなく、
やっぱりまた地元に帰りたくなると思いますけどね。
【編集後記】
昨日は、ブログ、YouTube撮影、HPカスタマイズなど。
オリンピックが終わって、
また日常が帰ってきた感じがありますね。
【一日一新】
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