お客様に伝わっていない、
形骸化した「礼儀」。
自分にとって負担なら、辞めてみましょう。
そのコツは、「試しに・しれっと・ちょっとずつ」です。
人によって捉え方が異なる「礼儀」
独立したてのころ、
着るものをどうしていいか分からず、
とりあえず毎日スーツを着ていたのを思い出します。
1人で仕事しているだけなのに、
「いつ問い合わせが来るか分からないから」ってことで、
ムダに肩肘張っていたのがなつかしいです。
今はスーツを着ることはほとんど無くなりました。
スーツを着ないと失礼という訳でもないし、
窮屈で疲れるからです。
たまにフリーで活動している人が、
スーツを着ているのをみると。
「へぇ、まじめだなぁ」
と思うだけです。
相手から見た印象というのは、そんなものなのでしょう。
こういう経験があってからは、
いわゆる「常識」や「暗黙の了解」を疑うようになりました。
形骸化した「礼儀」が負担になっていないか
形だけで心のこもっていない「礼儀」や、
相手に伝わっていない「マナー」、
もし負担になっているなら、
辞めてみるのをおすすめします。
・スーツ
・メールの定型文(「お世話になります」や「よろしくお願いします」)
・お中元お歳暮、
・年賀状
必要な場面があるのは承知していますが
お客さんにとって、何か役に立つのか?というと、
必ずしもそうではありません
特に、こちらにとって負担になるものであれば、
違和感のない範囲で辞められるなら、辞めたいところです。
たとえば、上で挙げたなかでは、
お中元やお歳暮。
私の母にいわせると、
「お世話になっているお礼を伝えつつ、
関係を切らさないようにするために大事」とのこと。
確かに、その理屈はに分かります。
しかし、その母の様子を見ていると、
デパートのカタログをめくりながら、
「あら~どうしようかしらねぇ」などと慌てつつも、
同じようなものを大量注文。
返ってくる贈り物も、
毎年毎年同じような(といっては失礼ですが笑)、
お菓子や加工肉、そばなどで、
「ありがたいんだけどねぇ…」、
と複雑な表情を浮かべているのが恒例でした。
そういった実態を見ているので、母の主張は説得力を持ちません、
(全部が全部、形骸化しているわけではないでしょうけど)。
私自身、うまく運用できる気はしないし、
お客さんにとっても負担になってしまいかねないので、
そういった恒例の贈り物は辞めることにしました。
やめるコツは、「試しに・しれっと・ちょっとずつ」
とはいえ、急に辞めるのはとっても勇気が要るもの。
そこで、「試しに・しれっと・ちょっとずつ」、
取り下げてみるのがコツです。
それで、様子を見る。
すると案外、お客さんにとってはどうでもいいことだったりします。
あとで「どうでしたかね?」と聞いてみると、
気づいてすらいなかった、なんてこともしばしば。
もし、心のなかで多少何かを思っていたとしても、
とくに影響のないレベルなのでしょう、
それで継続の契約を打ち切られたり、関係が悪化したことはありません。
いわゆる「世間の常識」をまるっきり無視したり、
自分のこだわりをゴリ押してしまうのはどうかなぁと思いますが、
形だけしか残っていない、
自分が消耗してしまうようなノイズは、
ちょっとずつ取り払う努力をしていきましょう。