中小企業が節税を考えるべきタイミング――経費はコスパゾーンを見極めてから判断しよう

ひとり社長の税金

会社の利益が出ると、
「節税をどうしようか」とすぐ考えたくなるものです。

ですが、コスパゾーンまでだったら、
そこまで神経質になる必要はない、と考えています。

中小企業が節税を考えるべきタイミングについて解説しました。

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中小企業は、もうければもうけるほど、税率が高くなる

個人の所得税が、累進課税といって、
もうければもうけるほど税率が高くなる、
というのはよく知られた事実かと思います。

では、中小企業の税金も、
同じように、もうければもうけるほど税率が高くなる、
というのはご存知でしょうか?

たとえば、年間利益が1,000万円と2,000万円とで、
中小企業の税金の負担がどれだけ違うかというと、
これだけの差になります。

※一般的な中小企業の場合。
年間利益=課税所得とし、
法人税等には消費税は含んでいません。
仙台市の例で計算していますが、他の自治体もだいたい同じです。

こちらのように、
年間利益1,000万円の場合、
税金は270万円で済むものが、
年間利益が2,000万円になると、
その負担は、単純に2倍になるわけではなく、
2.4倍の638万円に膨れ上がります。

なぜかというと、
もうかればもうかるほど、税率が上がっているからです。

たとえば、
2,000万円の利益を2年に分けて稼げば、
税金は270万円×2=540万円となります。

しかし、1年で一度に2,000万円稼いでしまうと、
税金が638万円になってしまう、というわけです。

その差は100万円近くにもなります。

結構、大きいですよね。

この例は、ちょっと極端かもしれませんが、
この「もうければもうけるほど、税率が高くなる」というのは、
節税を考えるうえで、意識すべきポイントです。

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中小企業の実効税率

では、中小企業の税金は、
具体的に、どのような設定になっているのでしょうか。

これを見ることで、
経費を増やすかどうかの判断がしやすくなります。

中小企業の実効税率は、以下のようになっています。

※一般的な中小企業の場合。
仙台市の例で計算していますが、他の自治体もだいたい同じです。
※課税所得約4,600万円というのは、正確には法人税額1,000万円のことです。

「課税所得」というのは、
税金計算上の利益のようなもので、
税金を引く前の「年間利益」と考えていただいて大丈夫です。

また、中小企業の税金は、「法人税」以外にも、
法人住民税や法人事業税など、さまざまな税目がありますが、
ここではそれらを総合して「実効税率」として議論しています。

見ていただくと分かるように、
もうければもうけるほど、段階的に税率が上がっていき、
税金の負担が重くなることが見てとれます。

とくに、課税所得800万円が
大きなターニングポイントになっていて、
それまでは、実効税率20%台で済んでいるものが、
そこを超えると、30%台に一気に跳ね上がります。

これはなぜかというと、
一番の要因は、法人税の設定によるものです。

通常、法人税の税率は、23.2%なのですが、
中小企業については少し優遇されていて、
課税所得800万円までは15%でいいこととされています。

逆にいうと、課税所得800万円を超えると、
「それだけ稼げるんだったらもう優遇しないよ」ということで、
税率が大企業並みになる、ということですね。

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経費はコスパゾーンを見極めてから判断しよう

ここで注目したいのが、オレンジ色で塗った、こちらです。

勝手に「コスパゾーン」と呼ばせていただきますが、
このゾーンが、税金的にとってもお得になっています。

ですので、経費を増やして節税を考えるときは、
このコスパゾーンを見極めてから判断していただきたいのです。

もし年間利益が、
このコスパゾーンに収まりそうなのであれば、
はっきりいって、
経費を無理やりつくる意味はない、と考えています。

まず、大前提として、
会社の手残りのお金を増やしていくには、
税金を払っていくしかありません。

節税のテクニック的なものは多少はあるものの、
どれも細かいもので大したものはなく、
やっぱり、税金を払っていかないと、お金は増えていきません。

なので、節税を考える発想としては、
「税金を払わない」というよりは、
「できるだけ税金を安く済むゾーンでしのぐ」と考えた方がいいのです。

それが、コスパゾーンです。

年間利益800万円くらいまでであれば、
税率22~24%という、
比較的低めの負担で済ませることができます。

ですから、利益が出るといっても、
年間利益にして800万円までであれば、
あえてがんばって、経費をひねり出す必要もないわけです。

節税としてはすでにうまくいっているわけですから、
安心して、ドシンと構えて、税金を払えばいいのです。
(それでも、こんなに取られるのかと、凹みますけどね…)

そうではなく、
年間利益800万円を超えそう、というのであれば、
経費をつくる意味は出てきます。

たとえば、定番の節税策として、
経営セーフティ共済(倒産防止共済)というものがあります。

年間240万円もの経費をつくりつつ、
その資金を使わずにプールしておくことができるものです。

こういった対策は、
年間利益が800万円を
大きく超えるようなタイミングでこそやるべきでしょう。

・途中でやめられない
・お金を戻すときに税金がかかる

といったリスクもあるため、
節税として効果が出るときにやらないと、
見合わないからです。

とはいえ、
年間利益が800万円を超えたら「経費をつくる」といっても、
必要もないのに、
無理してお金を支出することはまったくおすすめしません。

結局のところ、会社のお金が逃げていくわけですので。
(架空経費はもってのほかです。)

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いずれにせよ、
このコスパゾーンを頭に入れておくと、
経費を使うべきかどうかの判断がよりクリアになりますので、
ぜひ意識してみていただければと思います。

 

 


 

【編集後記】

昨日はオフでした。

世間はオリンピック一色ですが、
我が家は楽天TVで
プロ野球のエキシビションマッチを見ていました。

まぁやっぱり、練習試合なんで、
面白みには欠けますけどね。

はやくシーズンがはじまってほしいです。

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